《掘削くっさく》と【通行】
先日買取させていただいた中古テラスハウスがあります。
この物件は珍しく1階が鉄筋コンクリートで2階、3階が木造の
ガレージ付きの1/4戸建の中古テラスハウスでした。
査定にお伺いしたときは玄関に入ったところが雨漏りしており、
1階のガレージ部分のところまで雨が滴り落ちていました。
築年数は約40年で室内程度は雨漏りを除けば築年数相応の状態です。
その時も買取金額と仲介での売却金額をご提示しましたが
売主様が買取りをご希望され弊社で買取させていただく事になりました。
ただ現地と法務局にある資料を照らし合わせると前面の公道に面しているのは約55㎝。
当然、建築基準法上の道路に2m面していないので再建築はできません。
この物件の敷地は約10坪ほどです。
テラスハウスで土地が約10坪なので常識的には再建築ができないので
※まともな大きさの家が建たない理由からです。
再建築不可というのは弊社にとってそんなに気にすることではありません。
しかしよく見ると
ガレージに入るのに他人地(ほかの人が持っている土地)を通らないと入れない・・。
買取させていただくとお返事した後に
『申し訳ありませんがその他人地の【通行同意】がないと買取ができません』と伝え
他人地所有者から【通行同意】を頂くための委任状を売主様からいただきました。
昔、不動産会社に勤めているときにも
ごく稀に前面道路の所有者に《掘削同意》などの書面を頂きに行くことがありました。
昔の記憶ですが《掘削同意》を頂く書面にハンコを押すのであれば
『ハンコ代』として30万円頂かないと印鑑は押せないねぇ・・と言われたことがあります。
おそらく15年ほど前の話でしょうか・・。
その前面道路を持っていたのは不動産会社でした。
今回の他人地の所有者も不動産会社です。
私の記憶が正しければ昔、《掘削同意》のハンコ代を取られた会社と同じでは!?
・・・と思いながらその不動産会社に行きました。
何回か連絡をしてアポを取ろうとしましたが
いつ電話しても社長がいない・・という事だったので
夕方6時にそのままお伺いしました。
昔の社長さんから代が変わったみたいで社長さんの印象が随分違っていました。
なんと一通りの資料を見たうえで『わかった!』・・と
すんなり社印を押してくれるではないですか。
私も要らぬことを言わず『お忙しい中、ありがとうございます』と話し、書面を頂きました。
書面を頂いてから
私は『昔、〇〇のエリアで今回と同じように《掘削同意》を頂きに来たことがありました』
するとその社長さんが『《掘削同意》やったらお金もらうで!!!』
😯 やっぱり???
今回は【通行同意】なので無償で書面がもらえたようです。
やっぱり昔、『ハンコ代』を取られたのはこの不動産会社だったみたいです。