下水接続工事
6月に買取依頼のあった長屋があります。
その長屋は堺市堺区の南海本線の最寄り駅から歩いて6分ほどの場所。
査定にいって最初に感じたのはまず再建築不可の物件という事でした。
路地を約20mほど入ったところにある平家建ての6軒長屋の真ん中あたり。
外観から見る限りは特に問題はなさそうな感じでしたが
宅内に入ると一番奥の和室は和室でなくなっていました。
屋根が崩壊し、畳から草が生えている状態で唖然としました。
私だけでなく売主さんも初めてこの状況を見た時は同じ印象だったそうです。
久しぶりに見た印象的な物件。
お知り合いの不動産会社や建築屋さんにも相談したそうですが
話が前に進まない為に弊社に相談がありました。
また宅内の状況以外にも
その並びの長屋は下水をつなげていますがこの物件は汲み取りのままでした。
下水工事が完了できることが弊社買取の条件でご説明しました。
家のリフォームに費用が掛かる事はもちろんですが
汲み取りのままだと買取させていただいた後も売るにも貸すにも敬遠されます。
この物件の場合には即答が基本の私もまず大工にリフォーム工事金額を確認してからの
お返事にさせて頂きました。
またこの家が建ったのは明治34年と弊社最古の物件だったこともありますが
家自体が長屋ですがかなりの傾きです。いわゆる家がこけている感じです。
とりあえず大工に見積もりを依頼しましたが下水工事のところで止まりました。
この物件の前面の通路は私道の為、下水の接続工事には
堺市の指定工事業者からの見積もりが必要でした。
かなり多くの会社があるそうで2~3社に見積もりしてもらいましたが
かなりの金額の開きがあり、ビックリしました。
工事自体は1日で完了するものらしいですが金額で30万円は価格差がありましたね。
もちろん一番安いところで考えてトータルの見積もりがようやく出ました。
現在はまだ買取の有無ではなく、まだ下水工事ができるかどうかの判断を見ているところです。
近隣の方に下水接続工事を行う旨の書面を送り、一定期間様子をみて
問題がなければ工事業者からの事前のご挨拶を行い、工事に入る予定です。
下水接続工事といってもその家の前の部分のみ掘って宅内と下水管を繋げるだけで
工事中もその隣接する方もトイレも雑排水も使用できますので支障はないように感じますが
水道屋さんからするとクレームで工事を止められると責任を負えないという事です。
なのでその判断をこちらで明日行い、問題がなければ買取させていただく流れになります。
その物件の売主さんもお身内の物件を相続登記することになり
かなりの費用と月日が掛かったそうです。
登記ができても中々処分できない物件でほとほとお疲れかと思います。
何とかお力になれるよう(買取できるよう)取り組んでいるところですが
後は近所からのクレームが入らなければ・・といったところです。