不動産売却査定時のアレコレ<その⑤>
数年前の話です。
相続人予定者のご姉弟から大阪市内の家を売りたいとの
お問い合わせがあり物件で待ち合わせをして査定に伺いました。
JRの駅まで近い物件ですが平家建(1階建)で室内は2K。
バルコニーはありません。
そして今の名義はお亡くなりになったお父様。
物件に関しては少しでも高く売りたいとの事だったので
仲介での売却をご提案しました。
売却価格に関しては特に問題はなかったみたいなのですが
これから相続手続をしなくてはなりません。
しかしその亡くなられたお父様に
知らない借金があるかもしれない・・との事。
直ぐに相続して家を売ってから借金取りがきたらどうしよう・・
生前はあまりお父様とは連絡をしなかったそうで
詳しくはわからないが聞いた話によると
ややこしいところからお金を借りていたのを聞いたことがある・・との事。
こればかりは弊社が判断することでありませんので
ご判断を委ねました。
約1週間後、お姉さまより連絡があり
『相続する方向なので売却を進めてほしい』。
すぐに売却スタートすると便利な場所だったこともあり
直ぐに購入者が決まりました。
しかしその事をお姉さまに伝えると
『やっぱり怖いから少し待ってくれへん』
お姉さまからすると一定期間様子を見て、家に借金取りが来ていないようであれば
売りたいとの事。 🙁
買主様にも少し待ってもらう様に説明をしました。
待つこと約3ヶ月。
お姉さまもようやく『もう進めます』とのことで
無事売買契約は完了しましたが未だに借金取りが来ていないことを祈っています。
最近でもありましたが相続登記ではいろんなことが出てくるケースがありますね。
売却依頼者の
お亡くなりになったお母様には内縁の夫がいらっしゃったそうです。
もちろん内縁なので相続人は息子様(売却依頼者)のみで考えていました。
その方は司法書士に依頼して相続登記を進めていましたが
最終取り寄せた戸籍にその内縁の夫の方と亡くなられたお母様とは
籍が入っており結婚していました。 😯
もちろんその内縁の夫の方は健在です。
取り分を主張されると息子様の取り分は減ってしまうかもしれません。
相続に関しては最近も改正が閣議決定され
2022年春には改正される予定みたいですが色々あるものです。