似たもの同士
今年に入り弊社では少し珍しい物件の取引が2件続きました。
物件自体は弊社にお問い合わせの多い
『長屋の売却依頼』です。
長屋の売却の場合は
相続で取得されて誰も住まないので売ろうか・・とか
お住まいだった親御さんを息子様ご夫婦が引き取られたり
施設に入所されて必要でなくなった為に売却へ・・
こういった売却理由がほとんどを占めていました。
しかし今年に入り2件続いた長屋の売却では
まだ住宅ローンを払っていらっしゃる物件の売却というものでした。
いずれも約30年前に購入されて(バブル時期)
30年の住宅ローンを組んでおられて
尚且つそこにはお住まいされていないといった物件です。
また何故かその住宅ローンの返済があと1、2回で返済が終わるという
よく似た内容の売却依頼でした。
つまり住まない家に30年間住宅ローンを払っていた方でした。
もちろん詳しい事情は若干違うものの
同じタイミングで同じような内容の売却依頼が来たもので
珍しいなと思ったのです。
売却の依頼を受けて
購入者は弊社に登録されているお客様で直ぐに決まりました。
しかし取引をする為には現在の売主様の住宅ローンの抹消を行ったうえで
次の買主様に名義移転をする必要があります。
その住宅ローンを組んでいる金融機関に抵当権(住宅ローンの担保)の
抹消書類の手配をする必要があるので
いつもより手間がかかります。
※通常の中古一戸建などの売却などでは当たり前の事ですが・・・
つまり売買契約から最終の残代金決済までに
いつもより時間を要する形になるのです。
しかし似ているのはそれだけではありません。
この2物件はともに空き家にされていた為、
片方は家の前に近所の人が車を駐車しっぱなし
もう片方は家の前に近所の人がバイクを駐車しっぱなしでした。
本当によく似た物件同士・・。
もちろん2物件の売主様はその売却物件にはほとんど行くことはなかったそうです。
今回、弊社で査定して売却金額を算出するのに
久しぶりに来られたようでした。
そういえば昨年も居住中の長屋の売却依頼で査定に行かせていただいた事が
ありましたが査定金額より住宅ローンの残額が上回っていた為、
売るに売れないといったケースもありました。
この方ももちろん高い時期に購入された為に
住宅ローンが減るスピードより、査定金額が下がるスピードが上回ったのです。
先程からお話してしている2物件の売却金額は100万円前後です。
しかし共に約30年前に購入された時の金額は1000~1500万円です。
時代が違うとはいえ
中古マンション事情(少しバブル?)とは違う
長屋事情ならではのお話のような気がします。