家はいつまで・・
以前に売りに出していた物件で
こんなご質問を頂きました。
『この家はいつまでもつのですか?』
この物件は大正15年建築の長屋を全面改装した物件でした。
中々答えにくいご質問でしたが
『室内や屋根などは綺麗にしたので10年程度はそのままの状態で住めると思います』
また
『今まで100年経過しても大丈夫なので10年後に崩れるということはないと思います』
本当に家はいつまでもつのでしょうかね?
田舎の家とは違い大阪市内の家でも
戦争で焼けていない長屋などの物件などもまだまだ残っていますが・・。
アメリカなどでは家はリフォームしながら長年使用するとは聞いていますが
やはり住んでいてある程度、修繕していればかなりもつのではないでしょうか?
大阪市内などでは狭小地の物件で単独の再建築が
法律上厳しい家がかなり存在します。
路地奥にある長屋などは基本的に再建築はできないでしょうし、
土地が50㎡未満で建ぺい率が60%の地域であれば
現実的に家族が住む家としての建て替えは難しいでしょうね。
たまにテレビで土地が10坪以下の狭小地に工夫して建てた家などが
出ているのを見かけたりしますがお洒落に建てられていても
やはり生活はしづらそうです。
再建築ができない家はやはりリフォームしながら長年もたせるのが自然ですね。
ただ家なので空き家にしてしまうと傷み具合がエスカレートします。
築50年以上経過している長屋物件でも
つい最近までリフォームをしながら住んでいた家と
10年以上誰も住まずリフォームもしていない物件では雲泥の差があります。
つい最近も買取する予定の物件を大工に見積もってもらった際のことです。
今までであれば予算内でできる内容かと思っていたのですが
長年空き家になっている物件で室内の状態が著しく悪かったため
こちらが考える予算をはるかに超えてしまいました。
家を長年もたせようと思うと雨漏りを長い期間放置している物件は厳しくなると思います。
雨漏りだけであればいいのですが
それを放置することによりシロアリの害が出たりすることにより
家自体の躯体にまで影響が及びます。
弊社が買取りする場合でも雨漏りと言っても様々なケースがあるので
やはり現地を見ないと判断できないケースがほとんどです。
なので通常の売却であれば外観からの概算価格の算出は出来ても
長屋などの老朽化物件の買取となると内覧が必須となりますね。
しかしこれからは築100年ではなくて
築150年という物件も大阪市内で出てくるでしょう。
私の今までの最古年物件は明治40年(1907年)建築です。
2057年、今から37年後この物件は150歳になります。
まだ生きているのかな??