長屋の立地
先日、大阪市内の長屋の査定に行きました。
その物件は大阪メトロ御堂筋線の某駅から歩いて12分の場所にあります。
建物の築年数は謄本に載っていないため、詳細はわかりませんが
おそらく昭和初期の建築のものでしょう。
名義人はお父さんで査定に立ち会われたのは、その息子さんご夫婦の方でした。
約半年前から施設に入られてこの物件の戻る事はまずないので
空き家のまま放置しているより売却して施設費用に充てようというものでした。
今までの方は割と放置して数年経ってから売却というものが多かったのですが
その息子さんご夫婦は少し遠方にお住まいであることと
奥さんが空き家でもし何かあれば大変なので早めに処分したいという意向でした。
宅内に入るとお父さんがお住まいされたままの状態でベッド、タンスや
書籍や衣類も家一杯に残っており家財撤去には30~40万円はかかりそうな印象です。
この家には浴室がなく昭和初期の長屋によくある銭湯で入るパターンです。
雨漏り跡も多くあり少し漏っているところもあるように見受けられました。
売主さん側の意向は施設費用に充てたいというものなので少しでも高く売りたいというものです。
土地面積は私道含め登記簿面積は約70㎡、有効面積としては大体60㎡弱といったところ。
用途地域が近隣商業地域で建ぺい率が80%ありますので
隣家の切り離し承諾が取れれば建て替え用地にもなりそうです。
しかし前面道路は車の侵入ができないほどの広さでガレージ付きの3階建にはなりません。
この物件の場合は長屋として売りに出すべきか
古家付き土地として売りに出した方がいいのか非常に悩ましいところです。
土地の形状や道路も屈折していて有効面積が非常に分かりにくい形です。
売るとすれば
順序としては家財撤去⇒仮測量⇒古家付土地で売却活動・・ここから始める形になりそうです。
あくまでガレージなしの建物を建てる土地として・・。
場所は全く悪くないので価格次第で買い手は現れそうですが
どういう間取りが入るのかをイメージできるように販売しないと解りにくいでしょうね。
昭和40年代~50年代の長屋と違い
昔の長屋の場合は少し土地面積の広いところが多くあります。
これも前道次第ですが車の侵入ができるような広い道であれば
すんなり建て替え用地で販売したほうが売却金額も伸びます。
もちろん隣家の切り離し承諾が取れることが前提ですが・・
しかしこのような前道が路地状の場合は
家を直したほうがいいのか建て替えたほうがいいのか悩ましいところですね。
ただ弊社が買取る場合は9割方リノベーションしますが・・。