長屋売却査定の話・・その9『雨樋が敷地内?』
不動産の売買契約の前に重要事項説明を買主さんにしなくてはなりません。
重要事項説明とはその字の通り
その購入物件の内容の調査を役所や現地で行い書面にしたものです。
日々行っている長屋の売却査定の時にこの部分の現地調査はできるだけ行うようにしています。
しかし長屋=古い物件が多いのと空き家になって時間が経過している物件が多いので
正直、汚水・雑排水(台所や洗面の水)の配管状況は完全に調べられないケースが多いです。
例えば前の道に公共下水管が通っていても
その物件の水回り(トイレや浴室、キッチン)は建物の一番奥にあったりすることが多いです。
もちろん前面道路の公共下水管につないでいるケースもありますが
長屋などでは家の裏側の路地に昔の私設管が通っていてその私設管を経由して
公共下水に排出しているといったケースも多いのです。(特に大阪市内)
このような調査で水道が出るケースであれば
トイレの水を流したり、キッチンの蛇口をひねって水を流せばわかることも多々あるのですが
何せ空き家になって10年以上経過・・
といった物件も多いので水を流せる物件の方が数は圧倒的に少ないですね。
よって買主さんには役所や現地で調査をしたうえで不明であれば不明で説明し、ご理解していただきます。
これが新築住宅等であれば何も心配はいらないのですが
さすがに物件調査もできる範囲が限られてしまいます。
また大阪市内でなく府内の物件になると
前面道路に配管が来ていても下水に接続する工事をしていない・・いった物件もでてきます。
このような物件は汲み取り式のままになっているケースもありますし浄化槽になっていることもあります。
古い長屋などの売買でも何かと苦労もついて回ります。
以前にはお隣さんから『私の敷地を通さないでほしい』というクレームがあり
雨樋を室内から通して排出しているお宅を査定させていただきました。
😯 😯 😯
もう4年前の話ですがこれはさすがにびっくりしました。
この家【長屋】も弊社が買取させていただいて配管をすべて敷地内に引き直しました。
すごくお金がかかったのでよく覚えています。 😥