ある長屋査定のお話

先週も岸和田某所に長屋買取査定に行きました。

新今宮駅から関空急行で約20分ほどの場所。

10年ほど前に相続されて今回のご依頼です。

事前の資料から見ると再建築は不可みたい。

登記上は平家建になっていますがが現状はどうか楽しみにして伺いました。

・・というのも長屋でも登記は平家建でも現状は2階建てになっているものもあります。

まだ7月に入ったばかりの時期でしたが暑い。

ただその時は大阪市内より南のエリアの方が最高気温は低めでした。

しかし電車を降りて歩いて行く途中にすでに汗ビッショリです。

少し早く着いたので周辺を見回っていたところ売主さんが来られました。

同じような平家の長屋が並んでいますが半分以上は空き家でしょうか？

廃屋と化している家もあるようです。

ただほとんどの家に煙突のようなものが・・。

もしかして・・と思いましたが当たらなくていい予想が当たりました。

この一角の長屋はすべて汲み取りです。

汲み取りとはトイレの事で下水が整備されていない地域で浄化槽にもなっていない状態です。

家のカギを開けてもらい宅内に入りました。

売主さんに色んなことを伺いながら宅内を拝見しました。

10年空き家になっている割に綺麗な印象です。

ただ自転車や家財などは多く残っていました。

弊社に買取をご希望の査定でしたが今回は買取できないというお返事をしました。

一番の原因はやはり汲み取りです。

前面に下水が通っていて接続していないケースであれば買取は可能です。

このエリア一帯は下水が来ていない為、買取不可となりました。

ただ今後誰もお住まいになる予定もないとの事。

まだ雨も漏っていませんし、状態が悪くないこのタイミングで売った方が賢明だと感じました。

その旨ご説明し、買取はできませんが仲介で売却する方法をご提案しました。

この長屋全体的に空き家が多く、状態が悪い家も多く存在します。

再建築ができない上に家の状態が悪くなればなるほど売りづらくなります。

一度、検討されるとの事でその場は別れました。

長屋で再建築ができないことは大きなリスクとは思いません。

ただスペース的には平家より2階建の方が有利ですし一般受けします。

また汲み取りを敬遠される大家業の方も多いです。

結論としては売れるうちに売った方が賢明です。

おそらく大家業の方が検討される家でしょうね。

実需でお住まいになる方は難しいような気がします。

現在、販売中の大阪市内の借地物件がありますが残念ながら引き合いは思ったほどありません。

家は庭付きでワイドバルコニーもある広い家です。

しかしリフォーム費用はかなり掛かりそう。

また毎月の土地代も25000円以上・・。

こちらは実需(お住まいになる)の方であれば面白い物件です。

ただ元気な購入層でフットワークの軽い大家業の方は難しそうです。