家の値段のつけ方<その③事情が変われば>
前回の家の値段のつけ方<その②>で
率直に買取金額を提示して
お怒りをかうケースもあるとお話しましたが
また逆のケースもあります。
以前勤めていた会社にも多くの営業マンがいましたが
よく見受けたのが
売主さんの機嫌を損なわないように本当に売れる売却金額を言わず
長い期間売りに出すケースです。
近隣で同じような物件で割安な物件が出ているにもかかわらず
価格変更のご提案もせず『何とか頑張ります・・』と言ってしまう・・。
媒介報告(仲介売却の専属専任や専任契約では義務になっている)でも
毎回、同じような文面でお問い合わせはありませんでした・・
と繰り返すばかり。
そんな営業マンにあたると売主さんも可哀想ですね。 😥
本題に入りますが
もう15年以上前の話です。
家の売却金額が嘘のように変化したケースがありました。
大阪市内の中古住宅の売却を任されました。
正直、売れるであろう価格は1000万代後半。
お伝えはしているものの売主さんの希望価格は3500万円。
(住宅ローンの残債もありませんでしたが・・)
当初は販売していましたがやはり問い合わせ自体は全くありませんでした。
価格を下げる話を何回もしましたが
全く聞く耳を持たれず、媒介期間が終われば延長はお断りしようと考えていました。
しかし信じられない展開が!
売主さんは田舎暮らしをする為に大阪市内の現自宅を売りに出していました。
売主さんから急遽、『相談があるから来てほしい』と・・。
お伺いすると
田舎で気に入った物件があって直ぐに契約したいので
この物件が即売れる価格で出してほしいとの事。
今までは何だったのか???と思いましたが
『確実に短期間で売れる金額は1500万円以下です』
とご説明すれば価格が3500万円から1480万円に!!?? 😯
(一気に2000万円超の値下げ敢行!)
さすがに20年以上不動産売買を行っていますが
ここまでの価格変更はございません。
もちろん価格変更後、お問い合わせが殺到!!!!!
無事買替も成功し、念願の田舎暮らしへ旅立たれました。
家の売る値段も売主様の意向や事情によって随分と変化するものです。
ものすごく勉強になった案件で今でもよく覚えています。